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2025/10/10

vol.14 住み手の快適に寄り添う、ひかり工務店のパッシブデザイン

お家に快適さをもたらす設計。

お家づくりを進める中で、一度は耳にするであろう、パッシブデザイン。
ひかり工務店でもお家づくりの上で採用されている設計手法です。

弊社の1級建築士 / 設計部の武本は「実はパッシブデザインというのは、ふわっとしたものなんです。」と語ります。

それはどのようなデザインで、どのような形でひかり工務店で活用されているのか。

今回は、弊社の建築士・武本にパッシブデザインについて話を聞きました。

パッシブデザインとは

パッシブデザイン
—— エアコンや照明などの機械設備になるべく頼らず、太陽の光や熱、風などの自然の力を最大限に活用して、

快適な室内環境を作り出す設計手法である。
パッシブデザインには基本要素が、断熱、日射熱利用、日射遮蔽、通風、昼光利用の5つがあり、
根拠に基づいた快適性を計画することをパッシブデザインと呼ぶ。——

「パッシブデザインという言葉を調べると、自然エネルギーの活用で快適にする、と説明は出てきます。

ですが“何がどうなれば快適か”という明確な定義付けはされていない。実はパッシブデザインはふわっとしたものなんです。」

自然エネルギーを活用した快適の定義は曖昧になってしまいがちです。

そこで、ひかり工務店の考えるパッシブデザインとはどのようにすれば快適になるのか、省エネルギーになるのか根拠を持って伝える事を大切にしているといいます。

ひかり工務店の考える、快適なお家。

ひかり工務店の設計における快適は「夏は涼しく、冬は暖かい。風が通って、明るいお家」と定義しています。

この定義をもとに、快適さの裏付けを行い、数字や3Dモデルとして示し、お客様に説明する事を大切にしています。

「パッシブデザインのお家を建てる際には日照シュミレーションを使います。お客様の土地の緯度や経度を入力し、周りの建物の高さを実際に測って設計図面の情報を入力します。そうすると、実際にお家が建つ予定の場所に設計予定のお家ができ、何月のどの時間帯にどのように陽が入り、どんな影ができるかを視覚的に理解することができます。」

「夏に太陽光がたくさん入ってしまうと熱くなり、冬場に太陽熱が入らないと寒くなります。季節ごとに太陽の高さが変わるので、どの季節も快適に過ごせるように太陽熱の入り具合を考慮しながら設計しています。

そうすることで、この間取り、窓配置ならいかに快適になるかを視覚的に理解してもらえます。

また、具体的な根拠を持って温熱環境の設計を行っていることを知っていただくことで、お客様の安心に繋がります。」

多くの会社では理論より雰囲気でパッシブを語る場合も少なくないですが、ひかり工務店は「手法とデータで根拠を示す」ことに重きを置いて、ふわっとした概念を論理立てて見える化することが、何より大切だと武本は語ります。

設計の知恵を活かす

「高性能のサッシや断熱材を入れれば快適になる、と思われがちですが、それだけではありません。設計のツボを押さえれば、必要以上に高価な部材を使わなくても快適な環境を作れるんです。」

窓一つを見ても、断熱性能だけで語るのではなく、日射熱の取り込みと遮蔽のバランスを設計で整えることが重要になります。

これにより、最高級の部材を選ばずとも快適な室内環境を維持できます。

「設計の知識によって、適材適所の部材を選べば建築資金を無駄に増やさずに済みます。住んでいる時の快適性が一番の目的ですが、副産物として住んだ後の電気代が下がる。どのような事をすれば快適性があがり、電気代を削減できるのかを事前に知る事ができ、暮らしに寄り添えることにパッシブデザインの価値があるんです。」

断熱等級にしても「高ければ高いほど良い」とは一概には言えません。

断熱等級を上げるというのはあくまで手段ではありますが、それを快適性のゴールにする人が非常に多いのだそう。

良いものをただ並べるのではなく、設計士の知恵を活かす。

それぞれの土地や、暮らし方にあった最適な組み合わせを選ぶ事がひかり工務店の設計の良さだと語ります。

快適の為のヒアリング

設計士の知恵をお客様の快適に直結させる為には、ヒアリングは欠かせません。

「パッシブデザインとして100点の間取りでも、お客様にとって100点の間取りとは限りません。」

例えば、南面に大きな窓を設ければ日射条件としては正解でも、外が幹線道路なら、視線が入り、生活が丸見えになる。物理的には快適でも心理的には不快になる可能性がある為、ひかり工務店はお客様の暮らし方に合わせたヒアリングを徹底しています。

「ずっとエアコンをつけっぱなしにする方もいれば、こまめにつける方もいる。めんどくさがりな方も、まめな方もいる。その方の特徴によって、些細な行動の違いが快適さを左右してしまうので、住まわれる方の人柄や好みも含めて設計を考えています。」

完璧なパッシブデザインを押し付けると注文住宅ではなく、建売と変わりません。だからこそ、一人一人のお客様に合わせて細かく調整し、意匠を加えていきます。

「パッシブデザインは性能と意匠の落とし所を見つけるのが難しい。」と武本は話します。しかし、そんな中でもお客様が望む快適性と衣装に向き合い、丁寧に擦り合わせるからこそ、ひかり工務店の設計の真価が発揮されるのです。

より高いレベルでパッシブとデザインが両立されたお家

写真に掲載されているお家は、意匠とパッシブを高いレベルで両立させる事のできたお家です。

断熱等級6を目指しつつ、数字に偏らず暮らしやすさを大切にした住まいになりました。

冬はじっくりと熱を蓄えて室内に放出し、夏はひんやり感を保つ。

窓計画は日照シミュレーションを行い、冬は太陽熱を取り込み、夏は太陽熱を外部で遮る設計。

外部からの視線も配慮し、カーテンを閉めずとも安心して過ごせる計画を実現しました。

また、仕上げや素材選定ではインテリアコーディネーターと連携。

設計の意図を崩さず、生活動線やインテリアをすり合わせることで、デザインと快適性を両立した住まいが実現しました。

 一生に一度、誇らしいお家づくり

「快適、安心、安全なお家というものは人の生活を豊かにする基盤を作ると考えています。

いいデザインのお家をお引き渡しする事はもちろん、住んでから快適に思ってもらえる、永く価値のあるお家を提供したい。

家族の思いをのせて、お家を新しい家族として迎え入れてもらいひかり工務店で建ててもらった事を喜んで思ってもらえるように。」

そんな思いを胸に、武本はこれからもお客様の明るい未来を描き続ける。

次回のコンテンツは10月27日です。どうぞお楽しみに。