2026/02/23
vol.23 マンションリノベーションという、暮らしの選択
マンションリノベーションには、「形を変える」以上の面白さがあります。
間取りや素材を選ぶことだけでなく、これからどんな時間を過ごしたいのか、どんな暮らしを大切にしたいのか。
そんな問いに向き合う時間そのものが、リノベーションだと感じています。
マンションという住まいが持つ可能性や、「自分の暮らしを自分でつくる」というリノベーションならではの価値。 日々お客様と向き合う現場では、どのようにそれらが語られているのか。
今回はひかり工務店のマンションリノベーション事業「KIRARI」の営業部を統括するマネージャーの須崎に、日々の現場で感じていることを中心に、話を聞きました。

やっぱり、建築が好きだった
須崎が最初にマンションという建物と向き合ったのは、設計の仕事に携わっていた頃でした。
建物の骨組みから関わり、マンションがどのように成り立っているのかを、現場で学ぶ日々。震災後の復興住宅に携わった経験もあり、住まいが人の暮らしを根底から支えていることを、肌で感じていたといいます。
その後、営業職としての経験を積む中で、建築とは少し距離のある仕事に就いた時期もありました。
お客様から感謝の言葉をいただくことはあっても、「形として残していく仕事」をしている実感は、どこか物足りないと感じていたそうです。
「ものができていく喜びが、やっぱり忘れられなかったんです。」
営業として人と向き合いながらも、須崎の中にはずっと
「建築に関わり続けたい」
「暮らしを形にする仕事がしたい」
という想いがありました。
設計と営業、どちらの立場も経験してきたからこそ、お客様に寄り添いながら建築に関わるという距離感が、自分には一番しっくりくる。
そう感じるようになったことが、再び建築の世界へと軸足を戻すきっかけになっています。
その後、さまざまな住まいづくりに携わる中で、マンションという建物の可能性を、改めて感じるようになります。


暮らしの主語を、誰に置くか
現在、マンションリノベーション営業部を統括する立場として、日々お客様の選択に立ち会っている須崎。
その中で見えてきた、マンションリノベーションの最大の価値。
それは、暮らしの主語がお客様自身になることだといいます。
新築マンションを選ぶとき、多くの場合は立地や価格、広さといった条件が先にあります。用意された間取りの中で、自分たちの暮らしを組み立てていく。それが一般的な住まいの選び方かもしれません。
一方で、マンションリノベーションは順番が違います。
どんな時間を大切にしたいのか。
どんな日常を送りたいのか。
暮らしのイメージを先に描き、それを住まいに落とし込んでいく。
間取りに暮らしを合わせるのではなく、暮らしに間取りを合わせていく。
その違いこそが、マンションリノベーションという選択の面白さにつながっていると、須崎は考えています。
“その人らしさ”をかたちにするために
須崎の話の中で、何度も出てきたのが「コンセプト」という言葉でした。
マンションリノベーションの価値を“暮らしの主語”に置くとすれば、その考えを具体的にかたちにしていくための軸が、コンセプトです。
綺麗に整えるだけなら、どこでもできる。
和室を洋室に変えることも、キッチンを新しくすることも、リビングを広げることも、それ自体は特別なことではない。
須崎はそう話します。
KIRARIが大切にしているのは、その一歩先。
どんな時間を過ごしたいのか。
休日はどうありたいのか。
これから、どんな暮らしを重ねていきたいのか。
そうした問いを重ねながら、“その人にとって豊かになる暮らし”を一緒に言葉にしていく。
その言葉がコンセプトになり、物件選びの場合でも、設計の打ち合わせでも、迷ったときに立ち返る軸になっていきます。
コンセプトがあるからこそ、住まいづくりは、単なる改装ではなく、一つの物語になっていく。
それが、KIRARIの家づくりであり、マンションリノベーションに向き合う姿勢だと、須崎は語ります。


迷いを、選択に変えていく
マンションリノベーションを考え始めたとき、多くの方が、いくつかの問いにぶつかります。
フルリノベーションって、結局いくらかかるのか。
古いマンションを買って、本当に大丈夫なのか。
どこまで自由に変えられるのか。
住まいを大きく変える決断だからこそ、迷いが生まれるのは自然なことです。
須崎たちがまず行うのは、その問いを一つずつ整理していくこと。
お金のことは、ライフプランを含めて一緒に考える。築年数も「古い・新しい」ではなく、管理状態や修繕履歴を丁寧に確認する。
不安を消すのではなく、納得できる材料をそろえていく。
そうすることで、「分からない」という迷いは、少しずつ「自分で選べる」という感覚に変わっていく。
須崎は、その過程に立ち会うことを大切にしていると話します。
理想を、現実にするために
KIRARIでは、物件探しからリノベーションまで一貫して伴走します。
やりたいリノベーションがあっても、構造や規約によって実現できないこともある。だからこそ、物件選びの段階から一緒に考えることが大切だと、須崎はいいます。
理想の暮らしを描いたあと、その暮らしが“実現できる条件”を一つずつ確認していく。
構造、管理状況、修繕履歴、規約。
目に見えない部分まで含めて判断することで、後悔のない選択につながっていきます。
物件をこれから購入するケースもあれば、すでにお住まいのマンションを活かすケースもあります。
どちらであっても、大切なのは「実現できるかどうか」を曖昧にしないこと。
「理想を描くことも大事ですが、それが本当にできるのかを確認する。そこまで一緒に考えてこそ、安心して進めると思っています。」
理想と現実の両方に向き合うこと。それが、須崎の役割です。


迷っている人にこそ、届けたい
最後に、須崎はこう言います。
「もし迷っているなら、一度話を聞きに来て欲しい。」
自分たちにできるのかどうか分からない。費用が高いのではないか。
そう思って立ち止まっている時間こそ、本当は、これからの暮らしを考え始める入り口なのかもしれません。
「迷っている方ほど、選択肢は広がることが多いんです。」
須崎の言葉には、強い営業トークのような押し出しはありません。ただ、“一緒に考える”という姿勢だけが、静かに伝わってきました。
マンションリノベーションは、古いものを新しくするためのものではない。
今ある住まいに、新しい時間を重ねていくこと。
これからの暮らしに、自分の意思を宿していくこと。
須崎が大切にしているのは、正解を提示することではなく、お客様が自分で選べる状態をつくることでした。
インタビューを終えて感じたのは、須崎にとってマンションリノベーションとは“建物を変える仕事”ではなく、“暮らしの選択に立ち会う仕事”なのだということ。
もし今、迷っているのだとしたら、
その迷いはきっと、これからの暮らしを見つめ直すきっかけになるはずです。
次回のコンテンツは、3/9(月)です。どうぞお楽しみに。

