2025/07/21
vol.8 街に惹かれ、住まいをつくった。谷町マンションモデルプロジェクト
大阪・谷町。
この街の魅力に惹かれ、「ここに住みたい」と願う人が多いのは、決して偶然ではありません。
古き良き街並みに個性豊かなショップや飲食店が点在し、情緒と利便性が共存する谷町は、住まいに「街への愛着」を求める人にとって特別な場所です。
そんな谷町の真ん中で、新しい住まいのかたちを提案するマンションモデルプロジェクトが立ち上がりました。
今回のプロジェクトを担うのは、(※写真右から)営業担当の八十八(やそはち)、工務部の村瀬、広報・企画の横田、そして設計担当の小森の4名。
それぞれ異なる視点と専門性を持つメンバーが、街を深く読み解きながら“谷町らしい暮らし”を形にすることを目指して、一つのチームとして挑んでいます。


「街が主役、住まいは舞台」──谷町の魅力を暮らしに映す
プロジェクトの出発点は、「家を買う」ことそのものよりも、“谷町という街で暮らす”ことに価値を感じてもらえる住まいをつくりたい、という想いでした。
現地を歩き、街を見て、人と話す中でわかってきたのは、谷町という街の多面性。
南側には昔ながらの温かさを感じる下町の空気が漂い、北側には洗練された暮らしを楽しむ二人暮らし世帯の姿も見られます。
加えて、周辺の新築マンションの価格帯や暮らしのスタイルを調べる中で、この街は「ただ便利だから」ではなく、“暮らしを大切にしたい人が選ぶ街”であることも感じました。
だからこそ、街の多様性を受け入れながら、暮らす人それぞれの価値観に寄り添う「柔らかい余白」を持った住まいを目指すことに。
ペルソナを設定し、住まいをただの「空間」としてではなく「谷町でどう暮らすか」を想像できる舞台として設計しています。
そこから本格的に、“新たに創る”プロジェクトが動き出します。
暮らし方をデザインする、設計のこだわり
今回のモデルで採用したのは、少し耳慣れない「マコーレ」と呼ばれる濃色の床材。シンプルながら深みのある空間が、谷町らしい個性ある雑貨や家具とも相性よく、住まう人のセンスを引き立てます。
あえて余白を持たせたデザインは、住む人の「好き」で自由に彩っていけるように。4丁目の静けさも、6丁目の賑わいも、住まいの中で表現できるような“余地のある空間”に仕上げました。
また、広めに取ったキッチン・ダイニングは、友人を招いてサンドイッチを作ってピクニックに出かけたり、集まって飲んだりできる。
そんなふうに、“家の中にすべてを詰め込まず、街に一歩踏み出すきっかけとなる”ー。
このモデルの根底にあるコンセプト「OUT POST(アウトポスト)」は、暮らしと街とのあいだに心地よい境界線を描くことを目指しています。


チームでつくる、新しいモデルのあり方
今回のプロジェクトは、営業・広報・設計・施工がワンチームでゼロから創り上げた初めてのモデル。プロとしての意見や視点の違いもありましたが、それをぶつけ合い、すり合わせていく中で「チームでつくる面白さ」と「難しさ」の両方を体感しました。
特に、初期のプランでは「見せるデザイン」に偏りすぎて、リアルな暮らしがイメージしにくいという課題も。その後、お客様視点や販売目線を織り交ぜながら再設計を行い、デザインと実用のバランスを探っていきました。
「この空間で暮らしたい」と思ってもらうためには、単に格好良い内装だけではなく、「ここでどんな日常が待っているか」を語れる設計であることが大切だと、改めて実感しています。
街を好きになるきっかけになるモデルに
このモデルハウスは、ただ住まいを見せる場所ではありません。
谷町という街に触れ、この街でどんなふうに暮らせるのかを感じてもらう場所です。プロジェクトメンバーの一人は「正直、谷町のことを何も知らなかったけど、関わる中で心から好きになった」と話してくれました。
だからこそ、「モデルハウスを見に来てください」ではなく、「谷町を感じに来てください」と伝えたい。
街を好きになり、暮らしを描ける人が、この場所で一歩を踏み出せるような住まいを──。
最後に──プロジェクトメンバーからのメッセージ
この住まいは、少し“やさしい家”です。
生活動線や間取りはリアルに考え抜きながら、デザインとのバランスを大切にしています。
これまでのモデルハウスは、少し個性が強すぎて「好きだけど暮らしの想像がしにくい」と感じる方もいたかもしれません。
しかし、今回は、“リアルに住む自分”が想像できる住まいを目指しました。
街を好きになること、暮らしを楽しむこと。その入口として、このモデルが皆さんの記憶に残る場所になれば嬉しいです。
今後は、モデル公開にあわせて、「設計者によるトークイベント」なども予定しています。
どんな想いでこの家が生まれたのか、谷町でどんな暮らしをしてほしいのか、設計担当の小森が直接語る時間をご用意しています。
イベント情報は随時HP・SNSでこれから更新いたしますので、ぜひチェックしてみてください。
完成前のモデルルームの様子は、現在Instagramでも少しずつ公開中です。
▼リール動画で、プロジェクトの空気感をぜひのぞいてみてください。
https://www.instagram.com/reel/DMSJgJIzhw_/?utm_source=ig_web_copy_link&igsh=MzRlODBiNWFlZA==
そして次回は、8月4日には「設計士・小森の歩んだ道と、これから」についての記事が公開予定です。
お楽しみに。

