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2026/07/13

vol.33 問いの先に、新しい風景を描く。- 新ブランド「un norm」の目指す姿 –

「家をつくる」
その言葉だけでは表現しきれない仕事が、少しずつ増えてきました。

住まい、店舗、施設、家具、プロダクト、そしてブランドづくりまで。
ひかり工務店に寄せられる相談は、少しずつ建築の枠を越え、空間そのものの思想を問うものへと広がってきました。

その新しい受け皿として生まれたブランドが、「un norm」です。

立ち上げに込めた想いを、統括マネージャー兼設計士の原田に聞きました。


境界を分けるのではなく、純度を高める

「今のひかり工務店には、本当に幅広いお客様が来てくださっています。価格帯も、求められるものも、それぞれ違う。だからこそ、その方に合ったサービスや世界観を、きちんと届けられる形が必要だと思いました。」

原田はそう話します。

価格に合わせるのではなく、求められる価値に向き合うこと。
住宅に真摯に向き合うひかり工務店の姿勢はそのままに、より難易度の高い設計や、これまで表に出しきれなかった非住宅・プロダクト・ブランディングの領域へ踏み出すための場所。

それが、un normでした。

新しいことを突然始めるのではありません。
これまで培ってきた思想を、より純度高く、より自由に表現するためのブランドです。

「普通」をほどき、もう一度組み直す

un normという名前には、「norm=規範、常識」という言葉が含まれています。

けれどそれは、ただ奇抜や個性的であることを目指すものではありません。

「普通はこうするよね、という前提を一度分解して、自分たちの目で見直す。そこに新しい価値を見つけて、もう一度組み立てるような感覚です。」

たとえば、壁や天井の仕上げ。
一般的には壁紙や塗装で整えるところを、un normのフラグシップモデルとなる原田の自邸では、下地材として使われる素材をあえて仕上げとして用いています。

もちろん、安全性やメンテナンス性を確かめたうえで。
本来は隠れるはずだった素材の表情に、美しさを見出す。

それは、常識を否定することではなく、まだ気づかれていない価値を掬い上げることでした。


un normの根にあるのは、「問いから、はじまる」という姿勢です。

お客様の言葉を、そのまま形にするだけではない。
まだ言葉にならない違和感や、輪郭を持たない感覚に耳を澄ませる。

「お客様が気づいていない価値やニーズを、僕らが再構築する。そこに、僕らの存在意義があると思っています。」

設計とは、正解を描くことではなく、問いを重ねること。
その人は何を美しいと感じるのか。
どんな時間を過ごしたいのか。
どんな空気が、そこに流れていてほしいのか。

対話の奥にある感覚を丁寧に汲み取り、光、素材、余白、手触りへと変えていく。
そうして生まれた空間は、単なる建築ではなく、その人の日常に静かに馴染む風景になっていきます。

一本の線に、思想を宿す

ブランドロゴにも、un normの思想は込められています。

モチーフとなったのは、朝靄、年輪、地層のように、自然が長い時間をかけて生み出す線
遠くから見ると整った形に見えながら、近づくと一本一本はわずかに揺らぎ、均一ではありません。

「自然の線って、人の手ではなかなか再現できない美しさがある。僕らが引く線も、設計の一本一本も、それくらい繊細に考えたい。」

細部にこそ、思想は表れます。
納まり、素材の境界、光の入り方、数ミリの精度。
目立つためではなく、違和感を残さないために、細部まで整える。

語りすぎない静けさの中に、確かな強さを宿す。
それがun normの美意識です。


何を扱うかではなく、どう向き合うか

un normが向き合う領域は、住宅だけに限りません。

注文住宅、建売、リノベーション、別荘。
店舗、施設、クリニック、オフィス。
家具やプロダクト、ブランドの世界観づくりまで。

かたちは違っても、流れる思想はひとつです。

「入り口はいろいろあっていいと思っています。住宅でも、店舗でも、家具でも。その人が一緒に何かをつくりたいと思ってくれるなら、どんな仕事にも向き合いたい。」

大切なのは、何をつくるかではなく、どう向き合うか。

表面的な新しさではなく、時間とともに深まる価値を。
消費される空間ではなく、長く愛される建築を。

un normは、あらゆるスケールに思想を通わせながら、その場所にふさわしい息吹を吹き込んでいきます。

まだ誰のものでもない風景へ

un normが見据える未来は、ひとつの建築領域に留まりません。

木造だけでなく、鉄骨やRC。
住宅だけでなく、商業施設やホテル、大きな建築へ。
ひかり工務店が持つ全国のつながりを活かしながら、場所に縛られず、思い描いたものを形にしていく。

「10年後には、今までひかり工務店ではできなかった領域にも挑戦できていて、実績として残っている状態を目指したいですね。」

ひかり工務店が大切にしてきた、お客様との近い距離感。
暮らしに深く寄り添う家づくり。

その基盤を守りながら、もう一方で、まだ見たことのない風景へ挑戦していく。

un normは、ひかり工務店から離れた別の存在ではありません。
これまでの歩みの延長にありながら、より深く、より鋭く、ものづくりの本質へ向かうための場所です。

美しさは、問いの先にある。

まだ名のない感覚に耳を澄ませ、まだ誰のものでもない風景をともに紡いでいく。
un normの挑戦は、ここから始まります。

◾️un norm Instagram:https://www.instagram.com/unnorm_info/

次回のコンテンツは 7/27(月) です!どうぞお楽しみに。